ハンドシグナル(手信号)を使ってみましょう

ミリタリー系映画などでよく見かけるハンドシグナル。
無線機が標準装備でないOCELOTでは有効な通信手段になり味方に情報を伝えたり連携プレー
のかなめになります。
しかしこのハンドシグナルは国や時代、軍や部隊の種類によってアクションが異なります。
チーム内で統一しておかなければ連携はおろか類似した意味の違うシグナルの場合は誤解を
招き味方を危険に巻き込む恐れもあります。
例えば「あっちに敵がいる」と注意を伝えたつもりが「あっちに回れ」と誤認してしまい味方をわざ
わざ敵の元へ送り込んでしまった、なんてことになります。
しかし実際にはOCELOT内で統一したシグナルは無く、使う者もごく少数です。
シグナルをある程度知っている者同士の場合はシグナルのタイプが違っても理解できるので連携
が取れるのですがそうでない場合はどうやってシグナルを導入したらいいのでしょうか?
それはズバリ、「ジェスチャー」です。
本来のハンドシグナルを参考にしつつ身振り手振りで伝えるのです。
とはいえアメリカンなオーバーアクションでは目立ってしまうので実際のハンドシグナルをベースに
しながら、シグナルを知らない人にも内容がイメージできるようなアクションをやってみましょう。

なお、基本的に戦闘中や警戒中に行う訳ですから片手は銃に手を掛けています。
右利きの人であれば左手でシグナルを出します。
安全な場所であれば両手を使うこともあります。

「まずは相手を呼ぼう」
ハンドシグナルを送る前に相手がこちらを見ている必要があります。
大きな声は出せないので口笛等で合図して気付かせます。
ただし口笛と言っても大きなはっきりした音では敵にばれるので味方に聞こえるギリギリの音だった
りわざとかすれた不鮮明な口笛にします。
人によっては「チッチッ」と舌打ちを鳥の鳴き声に似せて鳴らしたり、口の奥の方で舌を弾いて
「コッコッ」っと鳴らすこともあります。
要は周囲に気付かれずに相手だけに伝えられればいいのです。

「シンプルなシグナル」
では本題のシグナルです。
まずは一番単純なところから

人さし指一本を立てた状態でできるシグナルです。

・自分を指す:「自分」
・相手を指す:「あなた」
・伝えたい方向を指す:「あの方向」
とても簡単ですね。

もう少し意味を持たせると
・指示したい方向に向けた人さし指をフックまたはスライス(サイドスロー)させてその方向へ突き出す。
    :「回り込め」、「指示する側から進め」
 例えば左手でシグナルを出す場合、左から右へフックさせれば時計回り、右から左へスライスさせれば反時計周りとなります。
ここまでは何も知らない人でも雰囲気で何となく意味が分かりますね。

ではちょこっとレベルを上げて
・敵がいる方向を指さして指先をくるくる回す。
    :「あの方向に敵がいる」
 これは全国共通という訳ではありませんが採用している機関は比較的多いです。
 とても重要で役に立ちますが知らない人が多いのでぜひ覚えておきましょう。

次に「グー」と「パー」を使ってみましょう。
本来こぶしを握って自分の顔の横位に立てるのは「止まれ」の意味が多いのですがこれも意味を知らない人
が見れば何の事だかわかりません。
「止まれ」であれば普通に「パー」を相手に見せるのが一番確実です。
「グー」を使うなら親指を立てた「グー!」で「了解!」の意味で使いましょう。
味方がナイスカバーなどした時に「ナイス!」と称賛する意味でシグナルを送るくらいの心の余裕も欲しいところですね。
しかしここで気をつけなければいけないのは「了解」のつもりで指で作る「OKサイン」を出さないことです。
「OK」は本来「敵をクリアした」の意味で使われることが多いためその方向がクリアと勘違いして敵の
方向に前進してしまうかもしれません。
自分が攻撃したすぐ後に近くの味方に「OK」を出せば意味が分からない人でも「クリアできたんだな」と理解できるでしょう。
また、様子を見た動作の後に後続や周囲にOKを出せば「安全だな、敵はいないんだな」と理解できますが
全く動かずにじっとしている人が突然OK
を出しても周囲は何の事だか分かりません。
ジャスチャーまじりのシグナルはそれまでの動作と出すタイミングの組み合わせも重要になります。
話が「パー」に戻りますが
「パー」を下に向けて2回押し下げるような動作をすると「姿勢を低く」や「伏せろ」の意味になります。
これは見たままなのでシグナルを見た人は無意識に低くなるものですが、気を付けるのはプレスするようにしっかり
上から抑える動作にすることです。
手首から先だけぶらぶらさせると「おいでおいで」になってしまいます。
この動作も動きを軽くすれば見た方も軽く姿勢を低くしますが激しく何度も下げれば危険を感じて思いっ切り伏せるでしょう。
このあたりもただのシグナルではなくジャスチャー的な要素を取り込んで情報量を増やすポイントになります。
あと、「パー」というより「チョップ」になりますが
進行方向に向かって「チョップ」を出すと「GO!」、「前進!」
のような意味になります。
突撃を開始する時などに使います。


ではここまででどんなメッセージが送れるかやってみます。

例:ABが数メートル離れて前進中。
  
Aは敵に気付いたがBは気が付いていない状況

ABに対して小さな口笛で合図、Bが気づいてこっちを見る
  ・パーを出す「止まれ」
  ・パーを下向き2回「姿勢を下げろ」(シグナル中に撃たれないよう配慮)
  ・敵がいる方向を指してグルグル「あそこに敵がいる!」
  ・自分を指す「オレ」
  ・侵攻ルートをサイドスローで指す「こっちから回り込む」
  ・相手を指す「オマエ」
  ・Bの回り込む方向をイメージして指を突き出す「そっちから回り込め」
B親指を立ててグー「了解!」
A:進行方向に向かってチョップ「前進!」

  それぞれのルートで前進し敵を倒す、周囲を確認するが残りの敵はいない。
  そこへ別ルートから回ってきた相手が視界に入る。

A:OKサインを出す「クリア!」
B:OKサインを出す「こっちもクリア!」

と、こんな感じになります。
非常に簡単ですがサバイバルゲーム中に必要な情報はこの程度で十分です。

「知っておくといいシグナル」
では知っておくともう少し便利になるシグナルを紹介します。
・小指を立てる:違う状況では彼女や愛人になりますが戦闘状況では「味方」となる所が多いです。
・自分のマーカーを指す、または相手に見えるように腕を突き出す。
 :これも「味方」を表しますがサバイバルゲーム独特の物です。
  ブッシュや障害物で相手からマーカーが見えないであろう状況の時に誤射されないために行います。
  味方が潜んでいる方向を指さした後にマーカーを指すと「あそこに味方がいる」というのも伝わります。
  小指は相手が知っていないと伝わらないのでマーカーの方が確実ではあります。
  なお、通常マーカーは左腕に付けているので片手ではマーカーを指さすことができません。
  そんな時は方向を指したあとに腕のマーカーを見せる動作でもOKです。
チョキを作って自分に眼つぶしするように当てる(ホントに当てないでください)
 これは「見える」という意味になりこの後に人数を指を立てて示す事で「何人見える」という伝言になります。
 「敵がいる」の意味の「指差しクルクル」と組み合わせると「あそこに●人敵がいる」となりますが、そこまでしなくても
「敵がいる」の後に人数を指で出せばOKです。
チョキ眼つぶしの「見える」は「人影が見えるが敵か味方か分からない」という時の方が向いています。
・腕時計(手首)を指して叩く時間が無い
 時計を付けていなくても使えるシグナルですが時計を付けていれば相手に時計を見せる仕草でもOKです。

さてハンドシグナル講座いかがでしょうか?
ちょっと使ってみるだけでも連携が取りやすくなって楽しみが増しますからぜひ取り入れてみてください。

なお、ここで紹介した物はゲーム用(OCELOT用)にアレンジされていて専門書や映画等で登場するハンド
シグナルとは異なります。
OCELOT内でもシグナルを理解して活用しているのはごく一部だけなのでここの内容を実践しても伝わら
ない可能性が高いことも十分承知しておいてくださいね。


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