たくさん種類がある電動ガン
外観の違いは分かるが中身の違いは?


最もポピュラーな「電動ガン」

電動ガンはモーターでピストンを動かして圧縮エアーで弾を飛ばします。
注射器のピストンをモーターとスプリングの力で高速に前後させ、圧縮した空気で弾を飛ばすのが電動ガンの
構造イメージになります。
この「電動ガン」も使用しているシリンダーのサイズや排気量の違いででさらに分類が違ってきます。

・フルサイズシリンダーを使用した電動ガン
M16系、M4系、G3系、MP5系、AK系、SIG系、89式、G36、ファマス、ステアーなど
俗に「長物」と呼ばれる分類で射程やパワーのバランスが一番取れていてゲームの中核となります。
このシリーズにはサブマシンガン系もありますが実射性能での話なので長物に含めておきます。
「次世代電動ガン」
ダミーボルト部分が発射機構と連動して動くタイプが次世代電動ガンです。
実射性能としては既存のタイプと変わりませんが独特の作動音やアクションが楽しめます。
室内使用なら問題ありませんがゲーム用として使用するには若干不利な部分もあります。
(余分な駆動機構があるためバッテリーの消耗が早い、作動音が大きいため発見されやすい、既存のタイプと
バッテリーやマガジンの融通が利かない・・・など)
ゲームでは雰囲気を楽しむ余裕があるベテラン向きと言えます。


一般的にはフルサイズシリンダーを使用した長物電動ガンならどれでも射程や性能は変わらないと言われています。
高性能なHOPシステム(弾にバックスピンをかけて飛距離を伸ばす)が普及したおかげで閉鎖された空間で固定
されて動かない的を撃てば確かにどれでも大差ありません。

しかしゲームで使用するとなると話は別で、銃の長さやバレルの長さ、それに伴う排気量の違い(※下参照)や使用
するバッテリーのタイプなどで銃の性格や戦闘パターンに対する向き・不向きが生じます。
自分の戦い方が決まっていればそれに合った銃が必要で逆に銃が決まっているのならその特徴を生かした戦い方
をした方が賢明です。


「同じシリンダーなのに何で排気量が違うのか?」
電動ガンのシリンダーの排気量は弾がバレルから発射されるまでに必要な空気の量となります。

全長が長いM16系などが基準で設計されているので最もバレルが長い銃はシリンダー容量をほぼ100%使って圧縮
します(構造上デッドスペースがあるので完全に100%ではありません)

注射器のピストンを自分の手で高速で前後させる事をイメージしてください。
注射器全体をフルにストロークさせるには引く時も押す時もかなりの力が必要ですね。
シリンダー全体を使う排気量が必要な長い銃はそれだけ負担が大きく、大量の電力や作動時間が必要になります。
同じ外観サイズのシリンダーを使用していてもMP5クルツはハンドガンほどしかバレル長が無いため弾が銃口から
出るまでに必要なエアーはわずかです。
これをM16と同じ状態で圧縮してもほとんどのエアーが無駄になるのでピストンを動かすための電力や所要時間を
浪費してしまいます。
そこで必要量しか空気を圧縮しないようにシリンダーの側面にスリット(穴)を開けてエアーを逃がし、実際に空気が
圧縮されるのは先端3分の1程度にしてあります(それ以外はスカスカです)
これでピストンが後退する時はスリットからエアが入って負担が軽くなり、前進する時はスリットまでは圧縮されないので
ピストンは無負荷状態で一気に加速して最後の3分の1だけを使って効率よく圧縮します。
これによってサブマシンガンの売りである高回転を実現しトリガーを引いてから発射されるまでのレスポンスもUPします
(劇的には早くありませんがロングサイズよりはわずかに、という程度です)

作動に必要な負荷が少ないのでバッテリーの消費が少なくなり燃費も良くなります

このようなスリットは各機種のバレルの長さに合わせて設定してあり「フルサイズシリンダー」のシリーズでも排気量の
違う構造になるのです。
ただし、弾が発射されるまでに弾に加える仕事量はどの機種もほぼ均等になるためフルサイズシリンダーを使用した
機種同士でのパワーや飛距離はほとんど差がありません。

一日遊ぶにはどれくらいのバッテリーが必要?
極端な撃ちまくりをしない人であれば容量表示1500mAhクラスが1日1本で足りますが安心して遊ぶためには予備が1本あった
方がいいですね。
多弾数マグで撃ちまくのであればもっと必要ですが初心者の場合そこまで撃つチャンスがないのでとりあえず1500前後なら
なら1本、1000未満なら2本で参加して様子をみながら増やしていくのがいいでしょう。

「どうせなら銃を買う時に大容量や高電圧のカスタムバッテリーを買いたい!」
同じサイズでも充電容量が大きかったり電圧が高くて回転数が上がるバッテリーがあります。
銃とセットで買うならこっちの方がいい!と思う人が多いですがこれもちょっと待ってください。
どのタイプの社外品バッテリーでもコネクタが合えばとりあえず銃や純正充電器にもつなぐことはできます。
ニッケル水素なら純正充電器で一応充電できるのですが適正な充電ができないためせっかくの高性能
バッテリーを駄目にしてしまいます。
高性能大容量になるほどきめ細かな設定や管理が必要になり高機能な充電器・放電器などが必要になります。
小型軽量のLiPoバッテリーは専用の充放電器が必要なうえ設定や管理方法などがさらにシビアになります。
取り扱い不良で火災になる危険もあるので特に注意が必要です。
最初は純正品か純正同等品から入って徐々にステップアップすることをお勧めします。

「LiPo(リチウムポリマー)って?」
最近ではLiPo:リチウムポリマーが流通しています。
もとは電動ラジコンのパワーと軽量化が必要な分野で爆発的に進化してきました。
電動ガンに使用すればバッテリーの収納場所やウェイトバランスの問題を解決する救世主となり板ガム4〜5枚分
ほどのサイズでもフルサイズ電動ガンが駆動できる性能は大きな魅力です。
しかし「不安定な物質」のため発火による事故のリスクがあり、取り扱いには細心の注意と知識が必要です。


マガジンの違いが出費や装備を変える
マガジンには銃を購入した時に付いている通称「ノーマルマガジン」とバラ弾を入れてゼンマイのテンションで給弾
する「多弾数マガジン」、大量に装填された弾をモーターの力で給弾する「電動多弾数マガジン」などがあります。


「ノーマルマガジン」はマガジン内部にチューブ状の通路があり、ここに入っている弾を細長いスプリングで押し出します。
機種によって異なりますが装弾数は100発未満の物が一般的です(社外品ならそれ以上入る物もあります)

装弾数は少ないですがゼンマイの手巻き作業が不要で移動時に「ジャラジャラ音」がぜずトラブルも少ないので
信頼性が高いです。
ベテランやリアル志向派がマグチェンジを楽しんだりスキルアップのために愛用している他、チームや大会によっては
ノーマルマガジン限定のゲームもあります(OCELOTでは指定はありません)

1本あたりの装弾数が少ないのでそれなりに本数が必要ですから携行するためのポーチ類の装備や残弾の把握、
素早いマガジンチェンジの動作が必要なので経験が少ない方には向きません。

「多弾数マガジン」はオプションなので別途購入する必要があります。
価格はノーマルマグより高いですが数百発入るので携行本数は少なくて済みます。
装弾数はPM5系は200発、M4&M16系は300発、G3系は500発、AK系は600発と機種によって異なるのでこの
辺りも銃の選択条件にする人もいます。

よほどの撃ちまくりな人でない限り1ゲームで1000発あれば十分ですからこれを一つの目安として予備マガジンを
考えてみます。
(OCELOTのゲームは最初にHITした人が10分カウントして終了になります、通常は1ゲーム15分前後です)

例えばAK系であれば2本あれば1200発、M16系であれば3本で900発、MP5系は5本で1000発となります。
できるだけマガジンチェンジをせずに撃ち続けたい、マガジン本数は少なくしたいという人なら装弾数の多いマガジン
の銃を選択するといいでしょう。

多弾数マガジンも高価ですから本数が増えれば費用もかかりますし当然マガジンの数が増えれば携行するための
マガジンポーチが必要になります、この部分はポーチのコーナーで説明します。

さらに、ハリウッド映画のようにド派手に撃ちまくりたい!という人には「電動多弾数マガジン」ということになりますが
完全に社外品になるためすべての銃に電動マガジンが存在するわけではありません。

興味がある人は検索すればさまざまなメーカーが出てくるので調べてみてください。
なお、電動マグを撃ちまくるにはやはりラージバッテリーが必要です。


ミドルサイズ(中サイズ)シリンダーを使用した電動ガン
MP7MAC10、スコーピオンなど)

フルサイズよりも小型で少ない排気量ですがHOPとの組み合わせで単純な飛距離は長物に匹敵します。ただし若干
パワーが落ちるので射程後半の失速やブッシュなどの貫通力が落ちます。

ノーマルマガジンの装弾数は長物より少なめです。
多弾数マガジンもありますが装弾数が少なめだったり弾の上がりが悪いというトラブルがあったりで一度に大量の弾を
キープすることは難しいです。
さらにバッテリーは専用タイプで容量もさほど多くないためセミオートの切れやフルオートの回転数は遅めですからこの
銃で弾幕を張るのは無謀とお考えください。
飛距離こそ長物に匹敵しますが障害物が多いフィールドでは長物の弾は草むらを貫通して届いてもミドル系の弾は
はじかれて届かない、という状況も発生します。
しかし作動音が静かで取り回しがいいので不利な後方支援やディフェンスよりも相手の懐に飛び込んだり過酷なルート
を回り込むような戦法が有効です。
初心者の方がこの銃を使うのであれば長物などの十分な火力がある人に伴走するか中間付近でじっと身をひそめて
通過した敵を狙う、などの作戦が無難です。
馴れた人は発射音で銃の種類や弾切れの音が分かるので火力が弱く弾数が少ないこのシリーズは位置が分かっている
時の攻略が楽なのでフラッグや陣地、バリケートなどの固定物周辺で止まっていると攻め込むポイントとして狙われやすく
なります。
逆に他の銃の発射音や戦闘に紛れて移動と攻撃を仕掛けやすいのでアクティブに動く人には非常に有利な銃で、そう
いった人に持たれると攻略が難しく対応する側には厄介な銃となります。

純正バッテリーはカートリッジ式で銃本体に収納されるため長物用のバッテリーは使用できません。
外部電源にする方法もありますが純正状態のバッテリーはスタミナや回転数でも若干力不足感があります。
長物電動ガンのようにバリバリ撃ちまくるとあっという間にバッテリーが切れてしまいます。
バッテリー1本でどれくらい撃てるかを把握して早めにスペアに交換しておくことをお勧めします。
長物と違って撃てる本数が少ないので把握しやすいと思います。

ミニサイズシリンダーを使用
(グロック、USP、93Rなどの電動ハンドガン)
最も小さい排気量ですがある程度間合いを詰めればそれなりに長物と戦うこともできる命中精度と射程があります。
しかしパワーはミドルサイズよりもさらに低めで発射音も独特なのでミドルサイズの銃以上に狙われやすくなります。
固定物に居座ってこのシリーズで応戦するのは後がない状態で最後の手段といえます。
そうならないようにできるだけ動き回って
かく乱しましょう。
相手が電動ハンドガンを持って逃げ回っていると分かるとネズミを追いかける猫のようについつい深追いしていしまいます。
周囲に味方がいればそこを攻め込んでもらえますがいない場合は単独での生存は難しくなります。
逆に味方の援護が十分な時はバリケート裏に張り付いた敵を別角度から仕留めに行ったりフラッグアタックの際の軽装に
スイッチする時に使ったりします。

ガスガンの作動が厳しい寒い季節には有効なサイドアームですがガスガンが有効なシーズンでは最近の高性能ガス
ハンドガンに押されてて影が薄くりがちです。

こちらもミドルサイズと同様にバッテリーが小型でスタミナに不安があります。
同様に外部電源にするシステムはありますがサイドアームとして携行することを考えると外装が大きくなってしまいます。
互換性のあるLiPoバッテリーもありますが取り扱いには注意が必要で初心者向きではありません。

最初に買うならどんな電動ガン?
もちろんフルサイズシリンダー仕様の長物です。
ただし長すぎるものはDフィールドでは扱いのコツが必要で初心者の人には難しいです。
ある程度補強などの手を加えていないと転倒時に破損させたりしますので剛性が高く扱いやすいサイズにしましょう。
M4系、AK系、G36、MP5系、89式、G3のショート系などが無難です。
M4系は首回りの剛性に不安はありますがM16より短いので通常の使用に支障が出るほどではありません。
ただし他の機種よりは取り回しに気を使う必要はあります。
フルサイズM16系、PSG1は初心者がゲーム用として買っちゃいけない代表格です(ベテランは好んで使う人もいます)
双方長さに対する剛性が確保されておらずまともに使うには色々と手間とお金がかかります。
PSG1はレギュレーションオーバーを改善する必要もありますからゲームで使用すなら分解・調整技術を身につけて
からの方がいいでしょう。


ミドルサイズ系はアクティブに攻める人向きです。
とにかく走りたい!懐に飛び込んで接近戦に持ち込みたい!という人には持ってこいですが初心者の人には難しい話です。
ロングレンジや弾幕が苦手な銃なのでまずはフルサイズから入ることをお勧めします。

電動ハンドガンはサイドアームが必要でリアル志向にこだわらなければどんなタイプの方でもOKです。
少しでもリアルさを追求して季節が暖かければガスブローバック、季節が冬ならとりあえず電動ハンドガンです。


                     戻 る




inserted by FC2 system