M18A1 クレイモア(指向性対人地雷)

ゲーム用のクレイモアは色々なメーカーが発売しています。
基本構造はモスカートのようなガス式で発射する物とスプリングの力でキャンバス(布)を張り出して発射する通称トランポリンタイプの2種類があります。
双方とも最初に発売されて以降様々なメーカーがコピー品や類似品を製造していてここで紹介する製品も正直何番目に出た物か分かりません。
しかしコピーが出るたびに多機能、高性能、低価格になっているという事でユーザーにとっては選択肢が増えて入手しやすくなっています。
クレイモア発売当時はガス式はスイッチ用のエアホースを、トランポリン式も有線リモコンのリード線を何メートルも引かなければならず本体から距離を取るのが困難でした。
ここで紹介するのはトランポリン式でユーザーからの要望の多かったワイヤレスリモコンタイプです。
発射音や制圧力はガス式より劣りますが準備作業やメンテナンスの手間、ランニングコストや季節に関係ない性能はトランポリン式が断然有利です。
出始めの頃は有線式で一台3万円前後もしていましたがこれは実売1万2千円ほどで1つのリモコンで4台個別に制御できる優れものです。
カタログ上ではかなり強気なスペックになっていますが実際のテストでは有効装弾数100発程度、仰角30度設置で有効射程15m程度で左右の拡散は正面向きに60〜90度といったところです。
装弾数はがんばればカタログ通り200発近く入りますがその分飛距離や拡散範囲は小さくなります。
色々試した結果100発程度の装填が一番有効のようです。
この手のトラップは被弾した相手が気付かないような見かけ倒しな性能の物が多いですがこれは5〜6mであれば確実に被弾が自覚できます。
それでいて控えめなパワーなので当たった所で絶叫しなければならないようなダメージはありません。
しかし100発ものBB弾を一瞬で10m以上飛ばすパワーがあるのでナメてはいけません。
初めてテストする際に地面に設置してうかつにも正面から安全ピンを抜いた瞬間に暴発!
50cmの距離で内股に全弾食らった時はさすがに悶絶してしまいました。
意外とパワーがあるのと暴発しやすいので十分注意が必要です。


「取扱方法」

まずは内部にある電源スイッチを入れます、忘れて弾を先に入れてしまうと面倒です。
側面にパイロットランプが点灯しますが意外と明るので木陰やインドアでは目立ってしまいます。



次にトランポリンを畳んで蓋を閉めます。

まずはトランポリンを直接挟んで縮めます。



ある程度たたむと蓋で押さえられるのでスプリングで押し返されないように注意しながら蓋を閉じます。


完全に閉まったらフックを押し下げて蓋を固定しますがまだ安心はできません。
このままでは暴発するので蓋が開かないように手で押さえたままにします。


安全ピンを所定の場所に差し込んでフックが動かないようにします。


安全ピン装着状態です。
これで暴発の危険は無くなります。
設置の際は引き抜く訳ですが純正のリングは非常に弱く持ちにくいので画像の物は実物手榴弾の物を付けています。
とても丈夫で扱いやすいです。


ここで弾を装填します。
正面の穴から押し込むだけなのですが手で込めるのは手間がかかり過ぎます。
電動ガンのローダーチューブなどを流用するといいでしょう。
マルイのマガジン型ローダーは弾数が数えやすいので設置場所に応じて弾数が変えられて便利です。



これで事前準備完了です。


折りたたみ式の足はしっかりした造りで地面に差し込んで任意の角度で確実に固定できます。


リモコンはコンパクトなキーホルダータイプで車のドアロックリモコンと同じようなサイズです。
一応ボタンにはカバーが付いて誤操作防止になります。
アンテナは伸縮式で使用時はアンテナを伸ばしてカバーを開きます。

チャンネル設定は4つの中で自由にできます。
複数台使用の場合、本体ごとに動作チャンネルを設定することで全部同時に作動させたり個別、数台づつ、と4グループの範囲で設定可能です。
設定方法は簡単でリモコンの任意のチャンネルを押したまま本体の電源を入れることでその本体のチャンネルが変更されます。
一度設定すると次に変更設定されるまでスイッチを切っても記憶されます。


「設置時の注意」
暴発の危険があるため設置して安全ピンを抜く時には注意が必要です。
まず私がやってしまった失敗の「正面に立たない」です。
もちろん本人だけでなく周囲に人がいないかも十分確認しましょう。

ロックを保持しているシアは非常にシビアです。
画像矢印の先のピンに付いているわずかな突起が下のプレートが浮き上がるのを押さえているだけなので安全ピンを抜く前にこれがプレートを押さえているか良く確認し、ずれていたら定位置に動かします。
下の画像はロックポジションです。


下の画像は解除状態でこのまま安全ピンを抜くと暴発します。
わずかな動きで動作するので上の画像と違いが分かりにくいかもしれませんがそのくらいシビアということです。
突起部分は作動を良くするために角が丸くなっていて外れやすいです。
安全ピンは慎重に抜かなければなりません。
このクレイモアをワイヤートラップとして使う場合はこのピンの穴にワイヤーをつなぐ訳ですが釣り糸くらいの軽い物を短く付けなければちょっとの重みで作動してしまいます。


「発射!」
設定したリモコンのボタンを押せば発射されます。
画像は蓋をロックしているプレートが浮き上がった状態です。
このプレートはスプリングで浮きあがろうとする力が常に働いています。
それをピンの突起が押さえていて作動した際のマグネットは固定しているピンを軽くはじくだけの動作になります。
マグネットの力は小さいのでシアのかかりが強すぎると作動不良になります。
つまり作動を抑えているのはピンの小さな突起だけでボルトアクションのトリガープルが超フェザータッチで指を乗せただけで落ちてしまうような状態と同じということになります。
(マグネットが直接蓋を押さえているロックを動かす訳ではありません)

安全ピンは蓋を固定しているプレートが動かないように直接固定しているので取り付け状態では物理的に動きません。




暴発の危険性以外は非常に良く出来ていて実用性が高いアイテムです。
(コツが分かれば安全に取扱いできます)
これまでのトラップと異なり遠隔操作ができるというのは便利であり脅威です。
精神的なプレッシャーや威圧効果も高く大変お勧めなアイテムです。

参考としてリモコンの到達範囲を実際に確認しました。
(周囲の地形や障害物の種類で異なるのであくまで参考程度です)
見通しの効く場所でアンテナを伸ばすと50m前後で確実に作動することが確認できました。
(アンテナを出さないと10m程度短くなるようです)
20m以内であれば樹木や小さな小屋があいだにあっても確実に動作します。
家屋等の大きな建物の場合は基本的に届かないのですが周辺の壁などで反射角度が上手く合えば建物の裏で動作する例もありました。
できれば使用するフィールドで事前にテストすることをお勧めします。

問題としては敵味方両方が使用する場合はチャンネル割り当ての取り決めなどをしておかないと誤動作や正常な使用ができない可能性があります。
例えば「A・Bは赤チーム用、C・Dは黄チーム用」などと決めておき相手チームのクレイモアを作動させたら何らかのペナルティーを与える、などの取り決めをしていないと侵攻前に相手のチャンネルを先に作動させてしまっては台無しです。
ルールを決めて上手に導入すればゲームを盛り上げること間違いなしのアイテムです。

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